周南市美術館『魯山人の宇宙』展へ

周南市美術館(山口県周南市)で開催中の企画展「魯山人の宇宙」へ行ってきました!
NHKドラマ『魯山人のかまど』(私は未視聴、見逃し…)に登場した作品も数多く展示されており、見応え十分な内容でした。会期は7月26日までとあと僅かですので、気になる方はぜひ早めに足を運んでみてください。

周南市美術館 魯山人の宇宙展入り口

知識がなくても楽しめる「雅」な世界

私自身、備前・志乃・織部などを見るのが好きな、あくまで「個人の横好き」レベルですが、以前、足立美術館の魯山人館で感銘を受けたこともあり、今回の展示を楽しみにしていました。

会場には、魯山人のこだわりが詰まった器がずらりと並んでいます。「食事は味だけではなく、見た目も大事」。そんな魯山人の美学が、並べられた器からひしひしと伝わってきます。

展示されている器の裏には、カタカナで「ロ」と刻まれています。「くち」か「しかく」かな?としばらく眺めていたのですが、おそらく「ろ」ですね。このちょっと横着な(?)刻印に、なんだか親近感を覚えました。ちなみに「魯」という銘は少数派で、ほとんどがカタカナだったのが意外な発見でした。

魯山人が作った茶室「無境庵」

魯山人の茶室 無境庵

会場では、魯山人が作った茶室「無境庵」(神奈川県の北鎌倉)も再現されていました。ここだけは写真撮影が可能です。特に、床柱に使われている「黒柿」の渋い質感は必見です。

黒柿の床柱と伊賀花入れと、笑う魯山人氏

床の間に飾られた、伊賀花入れ(多分)も渋いですね…。

ピカソとの「不仲」なツーショット!?

ピカソの横でも、こんな笑顔してあげて欲しかった。

魯山人は戦後、70歳にしてヨーロッパを訪問しています。
そのエネルギーたるや圧巻ですが、展示写真の中にピカソと一緒に写っているものがありました。ただ、魯山人がすごくつまらなそうな顔をしているんです。
この写真みたいな、天真爛漫な笑顔じゃなかったんです…。

「写真写りが悪かったのかな?」と思いきや、隣にあった魯山人語録を見て納得。

「ピカソは画が下手で美が無い。色がきたない。線が下手くそだ。(中略)」

……あからさまに嫌そうに写っている理由が分かりました(笑)。徹底したこだわりを持つ人間臭い性格、面白いですよね。
ちなみに、その写真を載せたかったのですが…撮影禁止でした!気になる方は、ぜひ足を運んでみてくださいね!

愛すべき「偏屈なオッサン」の魅力

お土産コーナーで、魯山人著の『料理王国』を手に取りました。出だしから最高に痛快な本でしたよ。

美味しい料理の秘訣を問う記者に対し、「こいつ、表面的で薄っぺらい質問をしてるな…」と感じた魯山人。
「お腹を空かせることですね!」と答えて記者を絶句させたのだとか。
そのエピソードを誇らしげに書いているあたり、本当に愛すべきオッサンです。

この本は文庫化もされていますし、amazonでも購入できます。気になった方は、是非読んでみてください。かくいう私も読みたいんですよね…!図書館で探してみよう。

魯山人という芸術家の見識に触れ、とても刺激的な一日になりました。みなさんもぜひ、その偏屈で愛すべき世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

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