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映画 ゴジラマイナスワン感想

2023/12/09
 遅ればせながら、ゴジラマイナスワンを見てきました。
 面白かったです。お気に入りすぎて、お布施したいって感情が芽生えて、パンフにポストカード、更に3000円のドリンクおまけフィギュアまで買ってしまいました。
これが いきものの サガか
 その勢いのまま、感想的な走り書きを書いてみました。
ネタバレ満載なので、まだ見ていない方はバックして下さいね。

映像

ゴジラの熱線

 熱線着弾後の爆発の描写。あの爆弾を彷彿とさせる着弾後の雲。
凄まじい威力が伝わってくるとともに、今までのゴジラには無かった禍々しさを感じました。

 一息置いての、爆風にも度肝を抜かれました。ヒロインが消し飛ぶ姿、町が一瞬で瓦礫と化す姿。あれだけ爆発すれば、そうなるよね…。
シン・ゴジラの全方向熱線には衝撃を受けましたが、こちらには恐怖を感じました。

距離感の違い

 ゴジラと人との距離に関して。
今までは、ゴジラから離れたところで、比較的安全に避難する様子を描くものが多かった印象ですよね。ところが今回は嚙みつくほどに近くになって、人が襲われて踏みつぶされる様が描かれています。
 人を捕食しているかのような映像もありました。

 文字で書くとグロい感じに聞こえますが、私が見ていてそうは感じませんでした。
ただ、必死で逃げている人達の恐怖感が過去作よりも強く伝わりました。ヒロインを助けに主人公が駆けつけたところなんて、ハラハラして手に汗握るという感じでした。

音楽

いつものテーマ

 登場場面ですぐ使わず、ヤバイ!って感じの所で流れてたように感じました。
お陰で、いつも以上に印象に残っています。

「Resolution」

 この曲が、格好良かった。
ワダツミ作戦にてゴジラにフロンガス装置を引っかけてあと少し…っていう、これまた手に汗握るシーンに流れてて、ヒリヒリする感じが凄くマッチしてました。

旧日本軍兵器

震電

 烈風とか紫電改じゃなくて、エンテ型のこの機体を登場させたところが良かった。
史実では試作に終わった幻の高性能航空機*が活躍する姿に制作者の浪漫を感じました。そして、身軽にスイスイと動き回る姿を見るのは嬉しかった。
(*調整不足で飛ぶのもやっとの機体、と言う説もあります。Wiki参照)

旧海軍艦艇

高雄

 折角ゴジラを引き付けたのに…シンガポールからはるばる帰国したのに…無念です。20cm砲は通用しなかった。
 大和の46cm砲ならば通じたのでしょうか。この対決があれば更なる浪漫ですが…大和が沈められる映像は見たく…ないな…。

駆逐艦

 フロンガス発生装置を海中に投げ入れていたのは、爆雷投下装置を利用していた…のでしょうか?(自分の知識では、そんな風に見えました。)
そういう所まで作り込んでいる細かい描写に、グッと心を摑まれました。

 そして雪風は幸運艦のまま、無事に帰って来たところも個人的にグッドでした。

ストーリー

時代考証

「パンパン」とか「貴重な白米」とか、焼け野原になった東京とか、闇市っぽい風景とか。しっかり調べて、作り込んであるなぁと思いました。
 生きて帰って来た神木君を、「卑怯者」となじって事あるごとに悪態をつく安藤サクラも生々しかったです。ちなみに、近所のおばちゃん役です。戦争で子供を無くして、荒んでいました。

 時代考証という点からは外れますが、浜辺美波の連れ子に癒やされて、段々と良いオバチャンになっていく安藤サクラも素敵でした。
 遺書を残して出撃したことに気付いて、連れ子になんて言おうか逡巡するところとか、いたたまれなかったです。戦争が無ければ、ただの良いオバチャンだったのよね。

誰かが貧乏籤を…

 上記の台詞を吐いて、掃海艇でゴジラを何とかしようとする佐々木蔵之介がカッコ良かった。その上で無駄死にだと分かれば、しっかり逃げる勇気を持っている所がまた格好いい。

 作戦を考えた吉岡秀隆の台詞も良かった。
「今までの日本は、人命を軽く見過ぎていた。今回の作戦は、誰も死なせないことを目指していきます。」
 と言う趣旨の言葉にはグッとくるものがありました。
結果として、ワダツミ作戦では犠牲者は出なかった…はず。熱線で吹き飛ばされた駆逐艦は無線操縦のようでしたし。衝突でも大丈夫だったのよね…?

脱出装置に関して

映画を見ながらの先読み

 整備長が意味ありげにと運転席を睨んでいるシーンを見て、内緒で脱出装置を付けているのでは…と思ってました。
 出撃前に震電の説明をする際、
「爆弾の安全装置解除レバーがこれだ。激突直前に、これを引くんだ。」
 と話していましたが、このレバーこそ脱出装置のそれじゃないのかな…と。
米軍への特攻から逃げた自分を責め、ゴジラに対してそれをすることで(自分の)戦争に対しての幕引きを図ろうとする神木隆之介に、脱出装置を知らせたところで使わないでしょうからね。

 そのまま出撃し、ゴジラへの特攻直前に(安全装置解除のつもりで引いた)レバーで脱出装置が作動して生還。

 帰還しながら、子供のことを思い浮かべて生を実感し、整備長に再開後、命を救ってくれた事に対して礼を言う。整備長も、神木隆之介を赦していたんだ的なことを言う…そんな展開になるのかなと思っていました。

実際のストーリー

 違いました。いい意味で裏切られました。
整備長は出撃前に脱出装置の説明をしてましたね。併せて「生きて帰ってこい」と意思をきっちりと伝えていたんですよね。

 神木君もそれを黙殺することなく、生き続けていたいと自分の意思でそれを使った。
騙されて救われるという形よりも、感動する展開だったと思います。

ある人の生存に関して

 安藤サクラが電報を受け取った所で、ピンときました。電報で連絡する人なんて、1人しかいませんもの。
 ご都合展開と言われるかもしれませんが、浜辺美波が生きてて良かった。

 映画とはいえ、神木君も見てて可哀そうなくらい落ち込んでましたもんね。子供もお母さんが居ないって泣いてたし。
 これがあったからこそ、神木君も生きて帰って良かった~と思うことが出来たのではないでしょうか。
「あなたの戦争は、終わりましたか?」
っていうセリフがまた良かった。幸せな家族になってよ。

 以上で御座います。
機会があれば、もう一度見に行っても良い映画だと思いました。
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